
歯ブラシ・歯磨剤などのコマーシャルでプラークコントロール(歯垢を抑制し除去する)という言葉をよく耳にします。プラークは食べかすではなく細菌の巣であり虫歯や歯周病(歯槽膿漏)の原因となります。最近よくいわれるバイオフィルムという言葉は、たとえば浴槽の内側に付着する水垢のように水だけで洗い流すことができず、2日〜5日と日がたつにつれて細菌が増えさらに硬くこびりついてしまう状態をいいます。

同じように歯垢から歯石となってしまうとブラッシングだけではなかなか取ることができなくなってしまいます。歯石や歯肉縁下のプラークは専門家によって機械的にクリーニングを行う必要があり、歯肉縁上プラークは軟らかいうちにその日の汚れを落とすようにしましょう。

インプラント修復されている方は、メンテナンスやブラッシングなど怠っていませんか?人工歯根は虫歯にはなりませんが、支えている歯周組織は存在するわけですから歯周病のような「インプラント周囲炎」になってしまう可能性がありますので、歯と歯茎の境目を丁寧にブラッシングしておくことが大切になってきます。また少なくとも年に一度は歯科医院を受診し、
①口腔の状態の検査
②レントゲンでの骨量検査
③咬合チェック
④機械的クリーニング

を受けましょう。患者さまにとってよく噛めるといわれるインプラント治療ですので、正しいケアで快適に食事ができ、長い間健康的な生活が送れるようにしていきたいものです。